2000年代半ば頃に話題となった、
トランス脂肪酸をご存知ですか?
トランス脂肪酸とは、別名「悪魔の油」「食べるプラスチック」
とも呼ばれる、脂質に含まれている脂肪酸の一種です。
実はこのトランス脂肪酸、
日本では法で規制されていないんです。
健康被害を防げるよう、
トランス脂肪酸についてお伝えします。
トランス脂肪酸を含む食べ物
トランス脂肪酸は、
天然の油に含まれているものではありません。
植物油を加工し、硬化油にする際などに生成されます。
ゆえに、その過程を経てつくられる食品である
マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、
それらの加工品である焼き菓子、パン、アイスクリーム、
ケーキなどにトランス脂肪酸が多く含まれます。
また、トランス脂肪酸含む油を使って作られた
揚げ物にも広く含有されています。
トランス脂肪酸の引き起こす健康被害とは?
トランス脂肪酸を摂取することで引き起こされる
可能性のある病気として、心筋梗塞や狭心症が挙げられます。
また、肥満やアレルギー疾患の誘発も確認されています。
妊娠中の女性が摂取することで胎児の流産、
死産のリスクが高まる可能性も示唆されています。
WHO(世界保健期間)は2003年に食事からのトランス脂肪酸の
摂取を低く抑えるべきであると勧告。
2009年移行は規制を強化する方針で動いています。
日本では民間任せの状態
世界的にはトランス脂肪酸の健康被害に警戒し、
表示義務化などの対策を行っていますが、
日本ではこれといった対応は行われていません。
2011年に消費者庁が
「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針について」
を策定しましたが、これは法による表示の義務化ではなく、
民間に対応を期待する、といった趣旨のものであり、
具体的な民間企業の対応状況は政府側では把握していない
という状態です。
トランス脂肪酸の健康被害から身を守るためには、
自ら情報を集め、普段の生活で気をつける必要が
あるといえるでしょう。
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