肺の周りには胸膜という2枚の膜がはられています。
何らかの原因で
2枚の胸膜の間に胸水という水がたまった状態を
胸膜炎といいます。
原因を突き止めてきちんと治療することが
必要である胸膜炎について調べてみました。
胸膜炎を引き起こす原因は?
胸膜炎を引き起こす原因の一つは結核です。
深呼吸をすると胸が痛くなったり、
咳や呼吸困難を伴います。
二つ目の原因は細菌の感染です。
胸に水がたまるだけでなく膿もたまります。
高熱や頭痛の症状が出ます。
三つ目の原因は悪性腫瘍です。
悪性腫瘍の中でも、肺がんが原因となることが多いです。
腫瘍が原因の場合は、自覚症状が少ないことが特徴です。
腫瘍が胸膜まで転移すると、
息が苦しくなって胸の痛みが出ます。
胸膜炎の症状とは?胸の痛み背中の痛み?
胸の痛みや背中の痛みが続いていたら、
胸膜炎の可能性が高いです。
痛みは、深呼吸や咳をすると強くなります。
胸膜炎は、肺炎や結核の合併症として起こることが多いため、
肺炎や結核の症状と似ています。
胸膜炎は胸に水がたまった状態ですが、症状が悪化すると
その水が増えて呼吸困難を起こすことがあります。
高齢者が胸膜炎にかかるときは、
心不全を伴っていることも多いです。
胸膜炎の治療法は?
胸膜炎は単体で発症するものではありません。
後ろに何かの病気が隠れており、その病気から併発します。
ですから、胸膜炎を治す前に、
その原因に合わせた治療法を特定しなければなりません。
治療をする前に原因を確かめてから、
胸膜炎は治療に入ります。
単純に胸膜の炎症を治すだけでは
根本的な治療には至らないのです。
結核が原因の胸膜炎は、結核の薬を使って対処します。
細菌の感染で引き起こされた胸膜炎は
抗菌薬を使って対処します。
悪性腫瘍が原因の場合は、胸腔ドレナージを行い、
専用の機械を使ってたまった胸水を外に出します。
結核や細菌の感染が原因の胸膜炎ならば治療は効果的ですが、
悪性腫瘍が原因の胸膜炎は胸腔ドレナージだけでは効果がありません。
悪性腫瘍が原因の場合は、難しい治療となります。
咳をすると胸が痛くなった、
または、深呼吸をした時に胸の痛みが強くなった、
そして熱が1週間以上下がらない、
こんなときは、胸膜炎にかかっているかもしれません。
胸膜炎の原因はいくつかありますし、それぞれ治療法も異なります。
早く治療するためにも、胸や背中の痛みが続くな、と思ったら、
すぐに病院の内科を受診して判断を仰いでください。
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